硫黄山(ハナイカリ)2009年 8月10日
今年は梅雨明けが遅く不順な天候が続いていますが、3日ほど時間に余裕が出来たので八ヶ岳に出かけることにしました。天候は期待できませんでしたが、コマクサぐらいは見たいと思い高速代1000円を利用して出かけましたいつもの美濃戸口駐車場ではなく、やまびこ村(美濃戸)まで車を乗り入れ、一日1000円の駐車場代を3日分払い赤岳鉱泉に向かいました。美濃戸山荘にはある程度客は居ましたが、ほとんど下りる方でした。 | |
やまびこ村 |
美濃戸山荘 |
今までは南沢を登ることが多かったのですが、今回は北沢を登ることにしました。美濃戸山荘の奥で左右に道が分かれ林道をそのまま行くと北沢に入ります。あたりは針葉樹の林で八ヶ岳らしい景色が続きました。 | |
針葉樹林帯 |
針葉樹林帯と山の神 |
橋を何回か渡りますが、良い橋に掛け替えられ、歩きやすい道となっていました。北沢は雨が多いせいか多少増水していましたが濁ることもなく楽に登れました。 | |
北沢の橋 |
北沢の流れ |
さすがここまで来ると近畿とは違った花が咲いています。ツリガネニンジン・ソバナと花の形は似ていますが葉っぱの幅が狭く下垂するイワシャジンやヤマオダマキでも大山などと比べ紫色の部分がないキバナヤマオダマキなどが咲いていました。 | |
イワシャジン |
キバナヤマオダマキ |
オミナエシの仲間のキンレイカ(コキンレイカかもしれません)やオカラバナも目立ちました。 | |
キンレイカ |
オカラバナ |
ホタルブクロ(ヤマホタルブクロか?)も関西よりもずっと色が濃く見栄えがします。蝶類ではクモマヒカゲが撮影できました。 | |
ホタルブクロ |
クモマヒカゲ |
林下にはズダヤクシュやミヤマモジスリの花が咲いていましたが、ミヤマモジスリはこの沢筋でしか見たことが無くネジバナに似ていますが、ノビネチドリやハクサンチドリの仲間です。 | |
ズダヤクシュ |
ミヤマモジズリ |
上流に登ると茶色の川の合流が多くなりさすがに鉱泉があるのも納得できる流れとなりました。この谷筋ではコバノイチヤクソウが最も多く咲いていました。 | |
鉄分の多い流れ |
コバノイチヤクソウ |
赤岳鉱泉に着いてもあまり人影はなく、個室を注文し荷物を置いて天候の良い間に中山展望台まで行ってみることにしました。 | |
赤岳鉱泉 |
赤岳鉱泉全景 |
明日からは雨と言うことですがちょっと雲が切れ大同心・小同心の岩場と硫黄岳が見えました。明日まで持てば硫黄岳から赤岳まで縦走できそうですが、台風の接近もあり、天気次第としました、 | |
大同心・小同心 |
中山展望台より硫黄岳 |
赤岳鉱泉は個室も多く増築を重ねた複雑な構造ですが、手入れも良く個室は快適に過ごせました。風呂も板貼りで湯加減も良く快適でした。 | |
赤岳鉱泉内部 |
赤岳鉱泉の風呂 |
朝起きるとやはり天気予報通りの雨で、数張テントもありましたが、朝たたんでさっさと下りていきました。かなり雨はきつく尾根まで行けるかどうか疑問でしたがとりあえすカッパと傘で出かけることにしました。 | |
雨朝の赤岳鉱泉前 |
雨朝の赤岳鉱泉前 |
道ばたにはウスタケがちょうどラッパ状に開いており、苔の間で趣のある姿でした。樹木のむろの中には数カ所ヒカリゴケが見られました。中央アルプス以来の出合いでした。 | |
ウスタケ |
ヒカリゴケ |
針葉樹林の中は風も強く吹かず、雨でも結構快適に歩けました。木間からは諏訪湖方面の霧が雲海状に広がり山らしくなかなかの眺めでした。 | |
針葉樹林帯 |
霧の諏訪湖方面 |
尾根に着くと台風と前線の影響でさすがに風雨が激しく歩きにくいほどの状態でしたが、時折風が緩くなり、ガスもはれるのである程度の写真は撮れましたが、赤岳・阿弥陀岳は姿を見せませんでした。 | |
尾根筋分岐 |
尾根筋 |
横岳方面と天狗岳方面は何とか見えました。 | |
硫黄岳より横岳方面 |
硫黄岳より天狗岳方面 |
硫黄岳山頂は風のせいか全く無人で独占状態でしたが、風雨がましてきたので、硫黄岳山荘まで行き引き返すことにしました。ちょっと軽量の嫁さんには横岳のクサリ鳩と岩稜帯を越えるのには風が強すぎる様でした。ガスが多少晴れ赤岳鉱泉までは見通せました。 | |
硫黄岳山頂 |
硫黄岳より赤岳鉱泉 |
コマクサは硫黄岳から硫黄岳山荘までの区間ではちょうど満開かちょっと満開過ぎ程度の状態で、多くの株と花を見かけました。この分なら絶滅の心配はなさそうでした。ミヤマダイコンソウも終わりに近く3割程度しか花は残っていない状態でした、 | |
コマクサ |
ミヤマダイコンソウ |
硫黄岳山荘でちょっと雨宿りと小休憩をしました。小屋の方にお茶を頂き、冷えた体にはありがたい一杯でした八ヶ岳ぐらいとなめずに、ポットとお茶ぐらい持ってきた方が良かったと思いました。雨も上がりそうになく風もますます強くなってくるのでここで赤岳山荘までひっけすことにしました。足元にはコバノコゴメグサが満開でした、 | |
硫黄岳山荘 |
コバノコゴメグサ |
帰りも時折ガスは腫れますが風雨が強く、あまり快適ではない道でしたが個人的にはなかなか趣のある道でした | |
諏訪湖方面の雲海 |
霧の天狗岳方面 |
帰りの道も花を探しながら歩きましたが、ハクサンシャクナゲの名残り、クルマユリ、タカネグンナイフウロ、ミヤマバイケイソウなどが見られました。 | |
ハクサンシャクナゲ |
クルマユリ |
赤岳鉱泉まで戻ったら、全く客の姿はなく連泊の用意をしていたら小屋の従業員に台風が接近しているので下山を進められ、連泊をキャンセルして下山にかかりました。鉱泉で12:00ごろなので町に下りてどこか宿を探しても十分な時間なので巻き道を経由して帰る事にしました。 | |
赤岳鉱泉全景 |
赤岳鉱泉 |
巻き道の途中からは松の板目山の岩場が対岸から眺められます。沢道の法が快適で歩きやすい道でした。巻き道は苔は綺麗ですが歩くのにはあまり快適ではない状態でした。林道出会いの橋の所で沢道と出会います。 | |
巻き道より松の板目山 |
巻き道分岐 |
帰りには行きには気づかなかったキツリフネ・オクヤマコウモリなどが咲いていました。やまびこ村まで帰り、車で林道を帰ったのですが、焦って降りたため右前輪のタイヤをバーストしてしまい、スペアタイヤにはきかえ原村まで下りました。 | |
キツリフネ |
オクヤマコウモリ |
原村でペンション案内所に電話をかけ、酒井ペンションを紹介してもらいました。1976年に作られたペンションなので少々古い建物ですが、オーナーの努力か清潔で手入れは行き届いたペンションでした。 嫁さんをペンションに残し、茅野市までタイヤの修理に出かけ、何とかタイヤがあり修理まで完了しました。明日は車山方面まで行くことにして夕食を頂いて就寝しました。 |
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酒井ペンション |
酒井ペンション夜景 |
地図 |