笠形山(アカヤシオ) 2007年05月04日


 
 山頂付近に咲くアケボノツツジ(アカヤシオ)を見るため笠形山に登りました。ルートは、上牛尾より2コース・グリーンエコー笠形より、高坂峠より、旧八千代町より各々1コースの計5コースありますが、連休中でもあり最も交通事情の良い旧八千代町より登ることにしました。大矢集落の奥に出来たコテージ・キャンプ場より林道を登り、終点に数台駐車可能なスペースががあります。
登山口の様子

登山口の看板
 荷担滝・龍ケ滝等、小滝を越え左右に丸太橋を渡りながら上流を目指します。このあたり、タニギキョウムロウテンナンショウヤマルリソウなどが見られます。龍が滝の周辺には、地元の方が絶滅した種を復活させたクリンソウの群落があり、多少、生育の広がりを見せています。数年後にはもっと広がるかもしてません。

荷担滝

竜ケ滝とマムシグサ
 途中で林道を一回横切り、再び沢沿いの道を登ると、天の邪気の力水に到着します。ここは4度目位ですが、一度も枯れたときはなく、水量も大きな変動はないようです。ここで谷筋を離れトラバース気味に右折し尾根に取付きます。多少きつくなりますが登山道の状態は良好です。
天の邪気の力水

沢から尾根への取着点
 200m程度の登りで笠形山〜千が峰間の縦走路に出ます。尾根の近辺は新緑がきれいで気持の良いところです。このあたり、草ではチゴユリミツバツチグリ等が目立ち、樹木ではツルシキミが多くなります。コバノミツバツツジもまだ咲いています。龍の背と名付けられた岩道がありますが規模も小さく特に問題はありません。
 天の邪気の挽岩もありますが、左側に巻道も出来、鎖を使うこともなく楽に上れる様になりました。

尾根近くの登山道

龍の背の登山道
 さすがに連休中のため頂上はいつもより人が多く(40人程度)混雑していますが、アカヤシオ(アケボノツツジ)が満開を過ぎた状態で落花も多いですが、まだきれいに咲いていました。
  アケボノツツジとアカヤシオは分類上異種ですが、ホームページをみてもほとんどの方がアケボノツツジと記入されています。学識経験者が兵庫の植物の希少植物を紹介した「兵庫の自然」では、アカヤシオが西播・東播に分布すると書かれ、図鑑の分布でもアケボノツツジは近畿では紀伊半島にのみ分布することになっています。
  花の観察ではアケボノツツジに近いように見えますが、アカヤシオとしておきます。

山頂一等三角点

千が峰方面
 下左は越知谷の集落を背景にしたアカヤシオの群落、下右は地元の方が復活させたクリンソウの群落です。両方の群落の同時開花時に訪れたのは初めてでした。

アカヤシオ群落

クリンソウ群落
 下は今回の地図ですが、片道1.8kmで、写真を撮りながらゆっくり歩いて登り1時間30分、下り1時間でした。各登山口よりの所要時間としては最短です。林道を迂回して林道出会いから登るのがより最短ですが、林道迂回とそこまでの登山所要時間はあまり変わりありません。なお登山口からの高低差は550m程度です。

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