山で嫌いなもの

  週一のペースで県内どこかの山をうろついています。小鳥の声、路傍の花、新緑・紅葉、雲の動き、展望等は山にいく大きな楽しみです。また、雨・土砂崩れ、藪自然の倒木等、自然であるが故の障害は、それはそれで許せる範囲ですが、それでも山で嫌いなものもあります。人間由来のものも多いのですが。以下に一覧表にします

ハンター
 兵庫県の山、鳥獣保護区以外には猟期期間中に集団で出没します。次の猟犬と合わせ、冬期の山の唯一障害となるのはこの方達です。山に行って、登山口に檻を積んだ軽トラックがあると、まずその山には近かないようにしています。
  個人的に県内のハンターに対し「猟師」という言葉は使いたくありませんなにが「師」なのでしょうか。師は「教える人」または「偉い人」という意で、この方々の何処が偉いのでしょうか。
  よほど道に迷わない限り、県内の山で命を落すことはありませんが、撃たれればまず命はないでしょう。(まだ当然撃たれたことはありませんが)
  ただ、これらの方々には「猪にしても鹿にしても殖えすぎ、周辺民家の耕作物に被害を与えるため駆除する」という大義名分があります。でも人間は自然と共存してのみ生きていけるということを忘れてはいけません。人間には自然を破壊できても、保護・コントロールなどという行為は出来る能力はありません。種の存在数は「自然に」増減するもので、えさが減れば自然に個体数は減少します。それが自然の唯一の摂理です。
  ハンターの方も鉄砲などという卑怯な武器は使用せず、せめてナイフで格闘して獲物を獲得しましょう。 それがあなたたちの闘争本能と最も合致している行為と思われます。
猟犬
  ハンターと一緒に行動し、本心とは別に、ハンターに従っているように従順に見せかけている。そんな卑屈な動物です。
  頂上で犬の吠声を聞き始め、下るに従い近づいてきて、周囲数頭に取り囲まれるそういうことが数回ありました。噛まれたり襲われたりしたことはありませんが、数匹に周りを取囲まれると気分のいいものではありません。
  知らぬふりして歩いて行くと、ハンターが出てきて言った言葉が「何もしなかったやろ?」していたらどうするのか。精神的苦痛をどう弁償してくれるのか。と言いたかったですが、何も答えず山を下りました。
  山で野犬にあったこともありますが、10m以上離れたところから吠えもせずこちらを見ているだけで、人の周りでも舌を出しハーハー言って駆回る猟犬よりずっとましです。
山ヒル

 兵庫県中部の山に出かけると梅雨時にはよく出没します。出会ったところ、噛まれたところはこちらの地図に示します。
  噛まれてもそのときは特に痛いこともないのですが、丸い噛み口が二週間程度残り、多少痒みも続きます。
  吸付いている姿と、血を吸っている姿は誠に気持が悪く、ちょっとぐらい引張っても離れません。タオルではたき落すのがいいようです。靴の縫目等小さな隙間でも入ってきて、いつの間にか血を吸いいなくなっています
  時期的には、一番早くは5月10日に雪彦山で血を吸われ、一番遅くは10月23日に雨の中、朝来市内にいました。
  昨年、姫路の「アドスポーツ」でヒルノックなどという薬を買いましたが、まだ使っていません。
  特に県内では、雪彦山系(虹が滝・三谷滝・鹿が壺)、朝来市・生野町周辺、山崎周辺(関電訓練所周辺)、大屋町(スルガ峰・大杉山周辺)、加美町(千が峰東斜面・竜が峰・大井戸山周辺)には注意が必要です。

ツタウルシ
 兵庫県中部以北(雪彦山・七種山より北)には多く、ひどくかぶれるため注意が必要です。毎年1度はひどくかぶれます。2度目以降は被害が少なくなるなるのですが。
  特に氷ノ山周辺でスズコを探してチシマザサの中を藪漕ぎしているときかぶれるとひどいことになります。2週間は腫れが引かず水疱も多く顔に出ると見にくくなります。
  動物のように向ってもこず、動きもしませんが何しろ数が多いため特に初夏注意が必要です。
ハチ
 年に数回、蜂に刺されて死んだという記事が出ます。どうも集団行動しているグループに多いようです。ハチも事情がわからないのに急に襲って意はきません。彼らのテリトリーに踏込むと、まず、先兵隊がカチカチ音を立てて警告にきます・それでも近づくと攻撃にきます。グループで行動したりお互い話に気を取られると、そのサインを見落すようです。
  彼らにも生活の権利があります。サインを見落さず、テリトリーを迂回する。迂回できないときは引返す勇気が身を守ります。
マムシ
 山を歩いていると、まだ結構見かけることが多く、踏まないか心配にはなりますが、向うの方から先にその場を去るのか藪こぎをしても噛まれたことはありません。
  一般的に湿地帯に多いと言われていますが、実際は乾いた尾根筋の笹林に多いようです。高度にすると1300mから0mまで至る所にいます。でも性格は温厚で、飛びかかってくることはないようです。今まで一番多かったのは岡山県の泉山の尾根筋で、100m歩く間に4〜5匹いる状態が1km以上続きました。兵庫県でも千町が峰では、岩に腰掛けようと思ったらその上にとぐろを巻いていました。法沢山では何を驚いたのか、急傾斜の一本調子に登っている横をものすごい勢いで下っていきました。
  でもこちらが侵入者です。驚かせないよう静かに通過しましょう。
イバラのブッシュ
 瀬戸内側の薮山では、コシダの中にテリハノイバラ・サルトリイバラ等のバラ科のとげのある植物が繁茂しています。ちょっと道が遠回りしているのでシュートカットと思ってコシダの中につっこむと、動きがとれなくなるばかりか、体中ゴミにまみれ、両手両足傷だらけになります。家に帰って風呂に入ってしみることとといったら、大いに反省します。
  ショートカットしないでまともな道を下りましょう。(登りにコシダの藪こぎをする方は居ないでしょうから 。)
杉の倒木
 ここ数年前に関西を襲った台風のせいで未だに各地に杉の倒木が残っています。七種山山塊、佐用町周辺にはまだ多いようです。特に急傾斜地の斜面沿いに道が切ってあり周辺に倒木があると非常に通過に困難を要します。
  でも考えようで、山歩きは足のみですが、両手を使ったり、前屈したり飛び越えたり別の筋肉も鍛えてくれると思うとありがたい存在かもしれません。倒木がありそうな山はコースタイムに余裕が必要です。
蜘蛛の巣

 瀬戸内側の人があまり通らない夏の道は蜘蛛の巣が多く、ステッキを振回してもステッキが太く見えるほど蜘蛛の巣がつきます。汗をかいた顔、特に目に蜘蛛の巣が入ると、日本には毒のある蜘蛛はいないと言っても不快になります。特に曇りの日は蜘蛛の巣が見にくく、サングラスは必須のようです。

山の団体と音楽
 最近団体登山が増え、狭い道ですれ違うため待つのはそれほど気になりませんが、ペースが合わず追越すときはかなり苦労します。また、昼等、道の上に豪華な食事を広げ、どうぞお通り下さいと言われても踏んでいくわけにも行かず何処を通ればよいのでしょうか。
  また、団体の大きな声と同じく単独行ではラジオをがんがんかけながら歩く人、熊もいない山なのに大きな鈴を鳴らしながら歩く人いろいろ発音しながら歩く人がいます。
  山は、鳥の声・風の音・木の葉の音など、小さな自然の音を楽しみながら歩くという者には迷惑千万な話です。

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